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『週刊がん もっといい日』編集部(株式会社日本医療情報出版)
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週刊がん もっといい日
2010年Vol.220
9月10日更新


Vol.220の目次 『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道からのメッセージ

@クローズアップ
子宮頸がん予防ワクチン:150億円特別枠は妥当か?
東京大学医科学研究所附属病院内科 湯地晃一郎
(2010年9月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会発行 http://medg.jp)

A『週刊がん もっといい日』編集部お薦めのBOOK

10年8月27日更新内容 全記事はこちら

『がん補完代替医療とアガリクス』(幻冬舎刊)の出版パーティと
予防医学研究の報告会に参加しました

 9月9日の夕刻、東京・大手町の東京ステーションコンファレンスで出版記念パーティが開かれました。主催は、著名な出版社の株式会社幻冬舎メディアコンサルティング。新しく出版された書『がん補完代替医療とアガリクス』の発行元です。
 パーティには、ジャーナリストで国際医療福祉大学大学院教授の黒岩祐治さん、東京大学食の安全研究センター特任教授の天野 暁さん(劉 影さん=未病医学研究センター所長)、東京薬科大学免疫学部教室の大野尚仁教授、名古屋市立大学大学院医学研究科の岡嶋研二教授、衆議院議員の樋口俊一薬学博士(薬ヒグチ代表取締役社長)、大手医薬卸の大木の松井秀夫代表取締役、調剤薬局の経営者らが出席。同書の出版を祝いました。
「アガリクス」と言えば、がん患者さんが統合医療分野で愛用するサプリメントの一つです。
 統合医療は、政府が10億円の予算を計上し国民の健康増進へ研究を開始することを決め具体的にEBMづくりが進められていますが、その傍ら厚生労働省でも、がんの健康食品に対する有効性の検証研究の取り組みも進んでいます。
 この日、パーティに先立ち、NPO法人気血水研究会の「予防医学の最新研究報告会」が行われ、『がん補完代替医療とアガリクス』に特別寄稿した黒岩さん、そして天野さん、大野さん、岡嶋さんが、研究や臨床の場での成果を披露するなど、補完代替医療の武器の一つとしてのアガリクスが取り上げられました。
 この書は,長年、国民の健康増進、未病対策に取り組んできた専門家とジャーナリストたちによって補完代替医療に関してまとめられたものですが、私自身、父と母ががんになったこともあって、3大治療とともに補完代替医療にも興味を持っていました。さまざまな人たちに会い取材を続けてきましたが、取材活動の一つに食品の素材の生産地の訪問があります。これまで韓国、中国、インドなど、実際にこの目で産地を見てきましたが、実はアガリクスの生誕地であるブラジルも訪問しました。
 生誕地で、水、空気、さんさんと輝く太陽の下で育まれた露地栽培のアガリクスを見ましたが、もうひとつ感動したのは、生産地で働く人々の笑顔でした。彼らは、日本の多くの人たちに、精魂込めて育てたアガリクスを「食べて健康になっていただきたい」と語っていたことです。
 そんなことがあって私も、今回発行された書に、ブラジルで見たこと、聞いたこと、食べたこと、話したこと、感じたことなどを書かせていただいていますので、ぜひごらんいただければと思います。

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『がん補完代替医療とアガリクス』を毎週5名さま、
4週にわたりプレゼントのお知らせ
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 今回、ここで紹介いたしました『がん補完代替医療とアガリクス』ですが、発行所の幻冬舎のご好意で本日の9月10日から1週間ごとに4週間、応募していただくと、抽選で毎週5名様にプレゼントいたします。(もし抽選で外れても、ダイジェスト版がメールで送信されます)
『がん補完代替医療とアガリクス』プレゼントは、住所、氏名(フリガナ)、連絡先をご記入のうえ、【週刊がんの書籍プレゼント応募】と明記いただき、以下へメールで、お申し込みください。
■申し込み先:株式会社幻冬舎メディアコンサルティンング「がん補完代替医療とアガリクス」担当
■ 送信メールアドレス:m-yoshida@gentosha.co.jp

さて今週もまた、皆様にとって「もっといい日」でありますように・・・。

『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道

☆☆☆「週刊がん もっといい日」VOL.220☆☆☆


クローズアップ

子宮頸がん予防ワクチン:150億円特別枠は妥当か?

東京大学医科学研究所附属病院内科 湯地晃一郎

(2010年9月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会発行 http://medg.jp


はじめに

 子宮頸がん予防ワクチンが、国民的関心を集めている。厚生労働省は来年度予算の特別枠に、子宮頸がん予防ワクチン公費助成費用として、150億円を要求することを明らかにした[1]。150億円は、ワクチン費用を1学年のみの中学生女子に全額助成し、半数が接種した場合の想定額に相当する[2]。果たしてこの額は妥当なものであろうか。本稿ではこれを論じる。


広く浅く?それとも、1学年だけに全額補助?

 厚生労働省は平成23年度予算概算要求の中で、「子宮頸がん予防対策強化事業」として150億円を要求した。8月27日開催の第12回予防接種部会資料[3]に記載された、その内訳を抜粋する。
「平成21年12月に子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)感染を予防するワクチンが承認・販売されたことから、ワクチン接種の対象年齢、教育のあり方などの情報を収集、分析し、10歳代にはワクチンを接種、20歳からはがん検診を受けるという一貫性のある『子宮頸がん予防対策』を効果的、効率的に推進する方策を検討するため、市町村が実施する事業等に要する費用の一部を新たに助成する(補助先:市町村、補助率:定額(1/3相当))。」 

 150億円の算出根拠は、同じく8月27日開催の予防接種部会の答弁内で示された。「接種率は45%、接種回数は2.6回、対象年齢は中学1年生〜高校1年生の4学年、国が接種費用の3割を助成」である。

 ワクチン接種費用だけに限れば、1回接種費用を16000円、対象年齢人口を233.5万人[4]とすると、約131億円の予算となる。子宮頸がんの啓発費用、副反応救済保険費用、接種率データ収集費用なども含め150億円との試算は、まずは妥当なのであろう。しかし、試算根拠となった個々の数字については議論が必要である。

 まず対象年齢の問題がある。対象年齢は中学1年生〜高校1年生の4学年に限られている。助成を受けられない現高1生、その父兄からは不満の声があがるだろう。過去にイギリス・カナダ・オーストラリアなどで子宮頸がん予防ワクチンが導入された際には、対象外の年齢でもワクチンが接種可能となるような、追加接種(キャッチアップ接種)を受けられるシステムが同時に準備され、ワクチンの接種率目標を達成するために啓発なども含めた、複数年度の予算立案がなされていた(引用[2])。我が国の予算は追加接種を考慮しない単年度予算であるため、問題がある。

 次に、国の3割助成、という点である。政府は、子宮頸がん予防事業のうち、市町村が実施する費用の3割を、市町村に対して助成するとしている。しかしながら財政状態の厳しい地方自治体においては、子宮頸がん予防に関する事業を実施できない可能性がある。 
 現在でも子宮頸がん予防ワクチンの公費助成に関しては地域格差が存在するが、国の3割助成が開始され、ワクチン接種率の地域格差がさらに拡大する可能性がある。我が国のがん検診率が低いことも併せ、将来的には子宮頸がんの発症率地域格差につながるであろう。8月27日の予防接種部会では国の全額補助を求める議論があった。

 さらに、接種費用の自己負担額について。自己負担額は接種率に大きく影響する。自己負担額がいくらだったら接種動機が高まり、接種率が高まるのか、接種を受ける児童・父兄の意見、地方自治体の財政状況も鑑みる必要があると考えられる。自治体の実施助成金額に関するアンケート調査では、1回のワクチン接種に相当する12000円以上の助成を行っている自治体が、68%を占めた[5]。

 最後に接種率45%の前提について。政府の試算では接種率45%の前提であるが、この接種率を超えた場合、何らかの上積みの予算を考慮すべきである。埼玉県志木市では当初10%の接種率を予想していたが[6]、希望者が予想を大幅に上回り、急きょ補正予算で対応しようとしている。弾力性のある予算立案が必要であり、この点からも複数年度にわたる予算案が望まれる。ちなみに英国ではワクチン接種初年度の接種率は69%であった[7]。


子宮頸がん予防ワクチンだけ優先するのか?

 今回の厚生労働省の平成23年度予算概算要求では、他のワクチン(Hibワクチン、肺炎球菌ワクチンなど)は言及されておらず、不公平だとするという意見がある。8/27の予防接種部会でこの点も議論され、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンについては「(有効性・安全性を含む定期接種化について)コンセンサスは得られている」との発言があった。 
 これらの現在任意接種となっているワクチンについても、予防接種法の根本改正を含めた包括的議論が必要であろう。それにより、今回の国3割助成がすべてのワクチンに対して適用されるのか、法定接種となり全額助成となるのか、が決定される。

 今回、子宮頸がん予防ワクチンのみが予算要求された理由としては、世論の盛り上がり、野党の自民党・公明党双方とも子宮頸がん予防法案を提出予定であること、感染症に加えてがん対策の一環を担うワクチンであること、などから、高度な政治的判断が下されたのだと考えられる。


特別枠か、恒久化か?

 最後に、予算請求の枠組みについて。今回の子宮頸がん予防に関する150億円の要求は、特別枠への申し込みであり、暫定的、単年度、来年度限りである。しかしながら本来、本予算案は特別法の枠組みではなく、恒久化すべきである。
 厚生労働省の足立信也政務官は前述の予防接種部会で、個人的な意見だと断った上で、子宮頸がんなどを予防するヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種は「本来、(予防接種)法に基づいてやるべきこと」との認識を示した[8]。その上で、予防接種法の抜本改正を検討している予防接種部会での今後の議論に期待するとした。

 足立政務官の発言は個人的意見と前置きされているが、我が国のワクチン行政を変える大きな一歩であり、大英断である。心より応援し、拍手を送りたい。子宮頸がん予防ワクチンを契機にした、予防接種法の改正、無過失保障の制度充実もセットにした議論を望みたい。


おわりに

 民主党は、自ら「Children First, コンクリートから人へ」を謳っている。厚生労働省は150億円予算を特別枠に要求した。しかしながら財務省が本予算支出に難色を示しているとの噂もある。今後、財務省・政府との交渉を経て、最終的にどのような予算が決定していくのかを注目していきたい。
 さらには次回国会で、自民党・公明党は共同で、検診費用助成を包含した「子宮頸がん予防法案」を提出予定である。国会での与野党攻防でも、本件は大きな論点となるであろう。



【参考資料】

[1] 特別枠で医師不足解消策・介護ロボなど厚労省概算要求、朝日新聞、2010/8/23
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008260487.html

[2]
湯地晃一郎. 子宮頸がん予防のための予算規模について、MRICメールマガジンVol.
264 2010/8/17
http://medg.jp/mt/2010/08/vol-264.html#more

[3] 厚生労働省 第12回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会 資料5-3(2010/8/27).
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンに関する論点整理(案)(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ojc2-att/2r9852000000ojgs.pdf

[4] 日本の人口統計
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E7%B5%B1%E8%A8%88

[5] 厚生労働省 第12回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会 資料(2010/8/27).
5-3ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンに関する論点整理(案)(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ojc2-att/2r9852000000ojgs.pdf

[6] 日経がんナビ2010年3月号 ワクチン全額助成で子宮頸がんゼロを目指す 志木市・長沼明市長インタビュー http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/report/100302_01.html

[7] Department of Health. Annual HPV vaccine uptake in England: 2008/09.
http://www.dh.gov.uk/prod_consum_dh/groups/dh_digitalassets/@dh/@en/@ps/documents/digitalasset/dh_111676.pdf

[8] 子宮頸がんワクチン接種は「法に基づいてやるべき」―足立政務官. Yahoo!ニュース,
 2010/8/27,
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100827-00000017-cbn-soci






『週刊がん もっといい日』編集部お薦めのBOOK

がん・免疫の専門家による最新研究
『がん補完代替医療とアガリクス』

 がん3大治療をサポートする「補完代替医療(CAM)」と、2009年に厚生労働省から事実上の安全宣言がなされ注目を浴びる「アガリクス」の有効性や安全性がわかる。監修は大野尚仁教授(東京薬科大学薬学部)と水上 治医師(健康増進クリニック院長)。

<主な内容>
・がん治療との併用による再発・移転を防ぐ
・抗がん剤の副作用を軽減しQOLを向上
・主成分Β―グルカンの働きで免疫力アップ
・アンチエージングや生活習慣病の予防
特別寄稿:「病気を診る」医療から「いのちを観る」医療へー補完代替医療の可能性
・その他


■形態:四六判・本文204ページ
■定価:本体1200円+税
■発行元:幻冬舎メディアコンサルティング(TEL03-5411-6440)
■発行所:幻冬舎(TEL:03-5411-6222)


『今あるガンが消えていく食事』の著者が公開する
がん患者と家族のための『副作用が楽になる、抗がん剤がよく効く食事』

 著者は、大ベストセラー『今あるガンが消えていく食事』の著者、三愛病院医学研究所長・西台クリニックの済陽高穂医師。抗がん剤と食事療法と併せて行いがんを克服するための書。「がん患者が抱える悩みを少しでも解消したい。そういう思いでつくった一冊です」
抗がん剤治療と食事療法を併用した人たちの声も紹介されている。

<主な内容>
・分かりやすい抗がん剤の副作用
・済陽式食事療法で抗がん剤作用がアップし副作用は軽減する
・抗がん剤に効く・楽になる食事
・抗がん剤治療と済陽式食事療法で克服した人たち
・わかりやすい済陽式食事療法とがんの関係
・免疫力を高める生活

■形態:四六判・本文248ページ
■定価:本体1400円+税
■発行元:アスコム(TEL03-5425-6627)


がん体験者が綴った
『レイキの光と共に 二度のガンを超えて』

 1994年と2005年に悪性リンパ腫を発症したことをキッカケにスピリチュアな世界が広がりレイキと出合ったHearing Awarness Prema主宰、レイキハーモニー代表の上杉理絵さんの著。
「レイキとは、最新の科学によれば、宇宙も、宇宙に存在するものもすべて波動で出来ています。私たちの周囲には波動が充満し、私たち自身も波動だというものです。レイキもそのような宇宙に充満する波動の一つ」(上杉さん)

<主な内容>
・私自身のがんの体験
・レイキについて
・レイキハーモニーの活動
・自己治癒力をあげること
・がんを伝える「命輝く医療とは」

■形態:四六判・本文192ページ
■定価:本体1500円+税
■発行元:元就出版社(TEL03-3986-7736)


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