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『週刊がん もっといい日』編集部(株式会社日本医療情報出版)
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週刊がん もっといい日
2012年Vol.286
2月2日更新
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がんの予防、治療、再発防止に役立つ
がん情報サイト「週刊がん もっといい日」
毎週金曜日の更新です! |
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2月3日の16時52分〜17時20分に在宅医療に取り組む薬剤師が
テレビ東京の「NEWSアンサー」で放映されます |
近年、薬剤師が在宅医療に取り組みケースが急増していますが、こうした薬剤師の活動がテレビ東京「NEWSアンサー」で、2月3日(金)16時52分〜17時20分に放映されます。
情報は、在宅医療に参画し活躍している全国薬剤師・在宅療養支援連絡会が会員に向けて発信されました。薬剤師は、行政、製薬メーカー、研究所、病院勤務、そして街の薬局やドラッグストアなど、さまざまな職場で活躍しています。とくに薬局やドラッグストアでは、医療機関から発行される院外処方箋による調剤業務、高カロリー輸液の調整や注射薬、かぜ薬や胃腸薬、鎮痛薬といったOTC薬(オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ)の選択と服薬指導、食生活アドバイスなど多岐にわたります。
なかでも国が進める在宅医療の推進に伴い、薬局・薬剤師が医師に同行し患者宅を訪問したり、服薬指導が不可欠な処方薬の配達、要介護者がいる家庭には紙おむつの提供や食材の配達など、積極的にコミュニティへの活動が目立ってきました。
がんの患者さんの緩和ケアや抗がん剤を専門とした薬剤師も出現し各地で研修会が開催されていますが、情報を発信していただいた全国薬剤師・在宅療養支援連絡会の会員は、すでに500名を越しており、在宅支援診療所の医師や看護師など多職種連携によるチーム医療に参画しています。
2月3日の番組に先立ち、2月1日からは連日、「在宅」をテーマとしたが取り上げられているとのことですが、そういえばテレビ、新聞、週刊誌などで取り上げられるケースが目立ってきたのも、全国薬剤師・在宅療養支援連絡会(J・HOP)や、HIT((ホーム・インフュージョン・セラピー:家庭における注射による栄養療法)に取り組む薬剤師で組織されるHIP研究会、さらに緩和ケアに必要な鎮痛薬を専門とする薬剤師の研究会など、改めて地域包括ケアにかかわる薬剤師の活動の賜物といえます。
今年4月からは、薬事法改正で薬科大学が6年制となって初めての薬剤師が誕生します。薬だけではない地域社会とのかかわりや在宅医療、介護といった分野への活躍が期待されます。
さて今週もまた、皆様にとって「もっといい日」でありますように・・・。
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| 「もっといい日」図書室からのお願い! |
がんの治療法(手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法、補完・代替療法など),食事療法、闘病記等々、がんに関する推せん書籍を、ご紹介ください。
皆さまが、最近読まれた書籍で、患者さんや家族の方々に、ぜひ読んでいただきたい書籍を、「もっといい日」図書室まで、下記の要領でお知らせください。
<お知らせいただく項目>
(1) 書籍名(2)著者と筆者の所属先及び連絡先(住所、電話番号)(3)発行出版社(住所、電話番号、メールがあればアドレス)(4)価格(5)簡単な紹介文(400字以内)(6)あなたさまの氏名、住所、連絡先(仮名も可)
送付先E-mail:yamamoto-iihi@gekkan-gan.co.jp |
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がん関連書籍を紹介した『もっといい日 図書室』をご利用ください
がんに関する書籍が、相次いで出版社から刊行されていますが、「うっかりして買い忘れた」「知人から聞いた」「確か新聞や雑誌で紹介されていた」等々、入手できなかったというケースは少なくありません。
そこで『週刊がん もっといい日』編集部では、がん関連書籍の発行先、著者の連絡先がわかる、『もっといい日 図書室』を開設いたしました。
リストには、書籍名、発行元(出版社名・連絡先)、著者(著者の専門部位・所属先・連絡先)を掲載しておりますが、ただし著者の所属先及び連絡先が変更になる場合もありますので、ご了承ください。今後、がん関連の書籍リストは、随時、追加していきます。
『もっといい日 図書室』の閲覧は、トップページ上部の「もっといい日 図書室」をクリックしてください。
☆☆☆「週刊がん もっといい日」VOL.286☆☆☆
●モバチュウを始める
今年はロンドンオリンピック・パラリンピックが開催されます。パラリンピックには21の競技があります。電動車椅子サッカーは2020年のパラリンピック種目入りを目指している競技です。電動車椅子に乗った4人が1チームとなり、バスケットボールのコートで試合をします。
手元のレバー一つで駆動し戦うこの競技は、重度障害がある人もプレーでき、老若男女問わず、チームを構成できます。とてもユニバーサルなスポーツです。私は電動車椅子サッカーチームの「金沢ベストブラザーズ」をずっと応援していました。2003年の秋には、ブロック大会を勝ち抜き、ついに全国大会へと駒を進めることになりました。
この瞬間の喜びは今も忘れません。そして何日か後に聞いたことも忘れられません。選手の一人が大阪で行われる大会に行かない、というのです。私は驚いて、理由を問いました。そして彼の答えに私は返す言葉を失いました。
お医者さまから外泊禁止の厳命を受けたとのこと。障害が原因です。障害者のスポーツにはこういう場面があることを想像だにしませんでした。強くなりたい、勝ちたい、と進んで来た道です。本人がどんなにか悔しいか。しかし如何ともし難いのです。
なんとか、良い手立てはないものか。そんな時チームメイトから、妙手が浮かびます。ケータイのテレビ電話で試合を映せば、自宅でも観戦できる。それが発展したのがモバチュウです。モバチュウはモバイル・ライブ・中継を略した愛称です。専用に開設したホームページに会場からインタネットを通じて生中継するというものです。
大会会場のロビーで大型のテレビにモバチュウを映し、デモを行ってみると、びっくるするくらい多くの選手やチーム関係者に人気を博しました。多くの方にその場から連絡していただき、残してきた地元の関係者に生中継を見ていただくことができました。
遠征できないのは金沢ベストブラザーズの選手一人ではなかったのです。全国のチームに、同じような人がいたのです。たった一人の選手のためにしたことは、多くの人に喜んでもらえるものだったのです。
試合後、初のモバチュウを金沢の自宅で観戦した選手の写真を見せてもらいました。写真の彼はユニフォームを着ていました。一緒に戦っていたんだ、と思うと胸が熱くなりました。
翌2004年、モバチュウは日本電動車椅子サッカー協会の公式中継に「格上げ」されました。そして、いよいよ、こんな言葉を聞くことができました。更に翌年の2005年夏ある一本の問い合わせをいただいたのです。全国大会に出場権を得られなかったチームの選手からです。「ブロックで負けたんで大会に行けなくなりました。
今年も中継あるんですか?噂ではあるってきいたんですけれど・・・」。細々と始めたモバチュウを、見ていてくれる、期待してくれている人がいた。望外の喜びであることは言うまでもありません。毎年やる。このとき決めました。
そして障害者スポーツを広める事業を行うためにNPO法人を設立しました。現在では年間約10大会のモバチュウを実施しています。
●大きくなったら何になる? 子どもたちの「将来の夢」
毎年春になると、小学1年生を対象にした調査を目にします。「大きくなったら何になりたい?」という将来の夢を聞くアンケートです。男女とも必ず上位にランキングされているのが「スポーツ選手」です。
野球選手になりたい、スケート選手になりたい、と子どもたちは夢をいっぱい膨らませます。とびっきりの笑顔で、大きな声で「大きくなったら・・・!」と答える姿が目に浮かびます。これは障害のない子どもたちの場合です。
では、同じアンケートを障害のある子どもたちに実施したら、上位にスポーツ選手は挙がってくるでしょうか?答えは「決してない」です。
障害者のスポーツの情報が少ないからです。障害者スポーツにどんなものがあるのか、どんなにかっこいいのか、の情報があまりにも少ないからです。メディアで報じられることは極めて少ないこと、障害者がスポーツをする機会が地域に極めて少ないことがその要因です。
子どもも親御さんも周辺の人たちも、その子がその残された機能で、どんなスポーツができるのか、知りません。同じ障害がある人がアスリートとして世界の舞台で活躍していることを知りません。だから、障害のある子どもの「将来なりたいもの」にスポーツ選手はないのです。
私が子どものころ、隣に住む高校生が剣道を習っていました。とてもかっこよく、憧れていました。テレビや新聞で野球、サッカー・・・たくさんのスポーツを目にすることができました。河川敷でテニスもやっていました。
子どもの私はいろんなスポーツがあって、選ぶことができました。やってみることができました。スポーツ選手を夢見ることもできました。それはスポーツの情報に囲まれているからです。
障害のある子たちにも、50競技にもなる障害者スポーツを知ってもらいたいと心から思います。こんなこともできる、こんなにエキサイティングだ、やってみたい、将来選手になりたい、と心躍らせてもらいたい、と思います。
もちろん全員がスポーツ選手になってくれといっているのではありません。障がいのない子どもたちと同じように、いくつもの選択肢から自分の将来の夢を選べる環境の中にいてほしいのです。そのためにはもっともっと多くのスポーツを伝えていくつもりです。私がモバチュウをはじめ、障害者スポーツの情報を伝え続けている源泉はここにあります。
そして今年、次のステップへと進みます。スポーツの魅力を知った人や子どもが今度はいつでもスポーツをすることができる環境を用意します。まずは、スタンドスポーツクラグ(仮称)の設立です。小さなクラブから初めて行きます。いろんな地域に広がって、すべての人が好きなスポーツをいつでも続けていけるクラブへと育てていきます。
昨年スポーツ基本法が施行されました。スポーツ振興法が50年ぶりに大幅に改正されたものです。ここには障害者のスポーツを推進することが明文化されました。そして今年はパラリンピックイヤーです。
障害者スポーツを取り巻く環境は半世紀ぶりに激変します。いえ、させなければなりません。大きな変革のときを迎え、ちょっぴり緊張を感じます。そしてその中にいられることにそれより大きな喜びを感じています。
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今週のニュース
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市民リテラシーグループが2月4日、
「育み、生かす患者講師〜医療の未来は患者の語る先にある」
テーマにシンポジウム |
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静岡県、2月16日に浜松医工連携研究会(浜松商工会議所)、
浜松地域テクノポリス推進機構が主催し『メディカルイノベーションフォーラム2012』 |
官邸かわら版
http://kawaraban.kantei.go.jp/
Online Medニュース
http://www.geocities.jp/onlinemedsante/
行政情報
<厚生労働省>
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☆☆☆「週刊がん もっといい日」VOL.285☆☆☆
●はじめに
筆者は3.11の東日本大震災を機に、故郷である福島県内で復興支援を行いたいと思い、昨年6月から星槎グループ世界こども財団の支援を得て、相馬市で被災者への心理社会支援を行っている。本稿では、筆者の専門とする社会構成主義的アプローチから被災地支援を考えていきたい。
筆者の支援において、一つの大きな目標がある。それは数十年後に“「震災と原発事故のせいで人生が台無しになった」ではなく、「震災と原発事故があったけれど、ここまで自分なりに何とかやってきた」というナラティブを作る”ことだ。この目標を実現するためには、次の3つが重要だと考えている。
一つ目は、「原因探し(つくり)」ではなく「解決探し(つくり)」を行うこと。二つ目は、各自の力やリソースを生かすこと。三つ目は支援者が新たな問題を作り出さないこと、である。
心理的危機介入におけるバイブルともいえるサイコロジカル・ファースト・エイド(PFA)では、援助者が行うことは「被災者に直接役に立つ情報の提供」「現実的な問題の解決」「日常生活を取り戻すための支援」などであり、「被災者全てがトラウマを抱えている」などと援助者が勝手に決めつけて行動することを厳に戒めている。
一つ事例を紹介しよう。なお、事例は許可を頂いた上でアレンジしてある。
●震災の影響が疑われたパニック事例
小学生の子どもの母親からの相談である。子どものパニック(かんしゃくと夜驚)がひどいという。母親は「余震が怖いのではないか、放射線への不安もあるかもしれない」とのこと。そして、それらの行動が始まると母親は子どもに寄り添い、背中をさすり、落ち着くまでそばにいるという。
さらに丁寧に聞き取りを続ける。すると大人がいない場面(例えば、登下校中・トイレ・留守番時)にはパニックになっていないことも分かった。その上で「お母さん、お子さんが『そろそろパニックになりそうだ』という予兆はわかりますか」と聞いたところ。母親は首をひねり「わかりません」と答えた。
そこで、「一週間後の面接までにパニックになりそうな予兆を確かめること」そして、「お母さんが背中をさすることでどれだけパニックの時間が短くなるか知りたいので、パニックになっても背中をさすらないで見守る場面を一度作ってほしい。そばにいると何かしたくなると思うので、隣の部屋に移動してもよい」と依頼した。
翌週の面談、母親は「パニックになる予兆はわかった。そこで、その予兆が出た時に背中をさすらないように私が別な部屋に移動したら、娘が落ち着きました。それ以来、予兆が出たら部屋を離れるようにしています」とのこと。母親の機転のきいた対応に驚き、今後も続けるように助言をした。
その上で「パニックにならなかった日は寝る前にいつも以上にスキンシップをしてあげてください」と伝えた。その後も面接を続けているが新たな問題はなく、母子ともに元気に生活している。震災や原発に帰属するような発言はない。
●問題探求ではなく解決構築
この事例は、ブリーフセラピーや認知行動療法(CBT)的な面接である。原因を探るよりも、問題が維持され続けている相互作用に焦点を当て、早期に解決した。
PFAにあるように現実的な問題の解決のために直接役立つ情報を提供(助言)した。支援する側としては、「余震が怖いのではないか、放射線への不安もかもしれない」という母親の言葉を重視しがちである。しかし、今、この母子が困っていることは「子どものパニック」なのである。パニックを解消しても不安が続くなら、そこで初めて不安について扱う支援をすればいい。不安ばかりに注目して月日が経ってもパニックが続いていたのでは本末転倒だ。
この事例から、もう一つわかることがある。それは、「現在困っていること(問題)」の有無によって原因が構成されていき、問題を解消することにより原因もなくなることもあるということだ。このような現象はよくある。
例えば、ひとり親家庭で貧しい幼少期を過ごした子どもがいたとしよう。もしその子が立身出世すれば、ひとり親家庭の貧しい幼少期のエピソードは美談となるし、非行に走れば悪の道に入る要因ととらえられうる。原因が結果を生むのではなく、結果が原因を作り出すのだ。出来事は事後的に意味づけられていく。
そう考えれば、「今は元気にしているけれど、心の傷は癒えていないはずだから、必ず問題が起きる」と影の部分ばかり注目するのではなく「大変な中でも、ここまではそれなりに乗り越えてきている」と光の部分に注目することが大切だ。
●心理社会的支援で重要なこと
被災地支援に限らず、心理社会的支援では「原因を探す(つくる)」のではなく「解決を探す(つくる)」ことが重要である。それは、いま出来ていることやこれから出来ることを明確化することでもある。
その結果、本人や家族の可能性を広げ、自尊心やモチベーションの維持向上にもつながる。(老若男女問わず)相談者は弱者ではなく、力強く生きる一人の立派な人間なのだ。専門家に依存させるのではなく、自律(自立)の支援を心掛けていきたい。
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略歴:吉田 克彦(よしだかつひこ)
学校法人国際学園東日本大震災対策プロジェクト東北地区担当。相馬フォロアーチームスクールカウンセラー。
1977年福島県いわき市生まれ。10年ほど神奈川県内で学校臨床を中心に活動し、その傍らNPOにて不登校引きこもりに関する家族支援を行う。東日本大震災を機に、故郷福島県内での被災者支援に従事することを希望し、昨年6月から相馬市フォロアーチームで活動を開始。現在は、相馬市内の小中学校での学校臨床を中心に活動。<著書>小学校スクールカウンセリング入門(編著、2008、金子書房)、ブリーフセラピー講義(共著、2011、金剛出版)等多数。 |
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